ゴーストはどうやって魔法界に存在しているの?
気になる疑問

ゴーストはどうやって魔法界に存在しているの?

魔法界において、ゴーストを見かけるのはよくあることだ。じっさい、ホグワーツにはそれぞれの寮に憑(つ)いているゴーストがいる! だけど、どうしてゴーストたちはそこにいることになったのだろう? ゴーストの役割と、彼らがどうやって存在しているのかを探ってみよう。

ゴーストとは、死後もこの世に自分の一部を残した魔女や魔法使いの痕跡だ。魔法の力を持つ者だけがゴーストとしてもどってくることができる(つまりマグルはゴーストになれないということだ)。けれど、魔女や魔法使いはみんなゴーストとしてもどってくる能力があっても、賢明な者ならもどってこようとはしない。

この世にもどってくる者は、何かやり残したことがあるのだと言われている。後悔や恐怖、あるいは罪悪感など、もどってくる理由は山ほどある。物質的な世界に非常に強い執着があり、どうしても立ち去ろうとしないゴーストたちもいる。

ゴーストの体は立体で透きとおっていて、なんの害も与えずに固体(人間もふくむ)を通りぬけることができる。だが、炎や水、空気を乱す。ゴーストが存在する場では空気が冷え、ひとり以上のゴーストがいれば、温度はさらに下がる。不運にもゴーストが自分の体を通りぬけていったら、まるで氷水を浴びせられたように感じるはずだ! ゴーストには炎を青く変える力もある。

永遠にこの世にとどまるということに心ひかれるかもしれないが、ゴーストは生きていたころの自分の影にすぎない。この世でできることはあまりないのだ。もう何もさわれないし、何も食べられないし、新しいことも学べない。ゴーストの知識と能力は死んだ時と同じレベルのままだ。この世に未練があるのだから、たいていのゴーストたちはつき合っていて楽しい相手じゃない。彼らはうらみやいきどおりをわすれようとしない――「ほとんど首なしニック」に、ほとんど首なしになった理由をきいてみるといい!

ゴーストとしてもどってこられないだけじゃなく、マグルにはゴーストを見ることもできない。魔女や魔法使いは超常現象をずっと敏感に感じ取るため、ゴーストを見たりかかわったりすることができるのだ。だからといって、マグルがまったく気づかないわけでもなく、憑かれている場所の空気を冷たく感じたり、不気味な感じがしたりすることもある。

全体として見ると、ゴーストになるというのはつまらないことに思える。ゴーストになるのは、ぬけがらのままでありつづけるということだ――だったら、ならなくていい。