ホグワーツの生徒たちは、どうやって入学を許可されるの?
気になる疑問

ホグワーツの生徒たちは、どうやって入学を許可されるの?

ホグワーツからの入学許可の通知がポストに届いた日、若き魔女や魔法使いは興奮に胸をおどらせるが、彼らはどうやって魔法学校の生徒に選ばれたのだろう? その答えは、意外なものかもしれない……

生徒がホグワーツに入学を許可される方法はひとつしかなく、人間が決めることではない。じつのところ、決めるのは一冊の本と羽根ペンだ。ホグワーツには生徒たちが行かない塔があり、そこに「入学名簿」と「受け入れ羽根ペン」がある。このふたつがホグワーツに入学する生徒を決めるのだ。これらはホグワーツ城が建てられたとき、4人の創立者によってこの塔に置かれた。

子どもが初めて魔法のきざしをしめすと、インクつぼから羽根ペンが立ち上がり、名簿に名前を書こうとする。だが、うまくいくとはかぎらない。子どもに魔法の力があるか判断するにあたって、羽根ペンは名簿にくらべるとずいぶん判定が甘いのだ。かすかな魔法のきざしを見ただけで、ホグワーツにふさわしいと羽根ペンは確信してしまうが、名簿はそれだけではなっとくしない。羽根ペンの意見に賛成できないときは、名簿はぴしゃりと閉じてしまい、その子どもの名前を書かせようとしない――本当に魔法の力があると、じゅうぶんになっとくするまでは。

ネビル・ロングボトムは名簿と羽根ペンの意見がいっちしなかった生徒のひとりだ。あれほど重要なグリフィンドールの生徒があやうくホグワーツに入学できないところだったなんて、思えば不思議だ! ネビルが生まれたその日に、受け入れ羽根ペンはその名前を書こうとしたのに、入学名簿は書かせようとせず閉じてしまった。ネビルに魔法の力があるか不確実だと名簿は思っていたのだ。

ネビルにはホグワーツに入る資格がある、そう名簿が確信するまでには長い時間がかかった。ネビルの魔法は何度も見すごされてきた。8歳のころ、大おじのアルジーに窓からまっさかさまに落とされて、やっと状況が変わった。ネビルはけがをするどころか、明らかに魔法を使って庭から道路へと跳ねていったのだ。ネビルが魔法使いだとついに認められ、名簿に名前を書くことが許されたのは、その時だった。

というわけで、ホグワーツに入学するには、自分が魔女や魔法使いだと校長先生やほかの人になっとくさせる必要はない。じゅうぶんな魔法のしるしを見せて、自分にはこの学校に入る資格が確かにあることを、ふたつの魔法の品になっとくさせるだけで良い……言うほど簡単なことではないが。