気になる疑問

学校に通いはじめる前の子どもは、どれくらい魔法を使える?

若き魔女と魔法使いは、11歳でホグワーツに入学するときに初めて魔法の杖を与えられるのがふつうだ。だけど、魔法学校に行く前から、杖なしで魔法を使うことはできるのだろうか? この疑問に対する答えを探ってみよう……

ホグワーツに入学するための大事な条件は、魔法を生み出す能力をそなえていることだ。もちろん、子どもたちは魔法学校に入学するまで杖を使わない――つまり、彼らが使うのは制御されていない魔法だ。

ホグワーツに入学する前、ハリーは不思議なことを何度も経験していたが、そのころは理由が説明できなかった。ペチュニアおばさんにひどい髪型にされたときは、ひと晩で髪が元どおりにのびた。おばさんがハリーにお古の最悪なセーターを着せようとしたときは、服がどんどん縮んでいった。ダドリー軍団に追いかけられたときには、気づいたら逃げきって学校の屋根の上にいた。さらには、動物園の爬虫類館で蛇の前にいたハリーがダドリーに突き飛ばされると、展示ケースのガラスが消えた。ハリーは知らないうちに魔法を使っていたのだ。

予期せぬ魔法をもたらすのは、魔法界のことを知らない子どもだけではない。ネビル・ロングボトムの家族はネビルが魔法の力をあらわすことを必死に願い、どうにかして魔法を引き出そうとしていた。大おじさんのアルジーはネビルをブラックプールの桟橋から突き落とした――が、そのときは何も起きなかった。さらに、アルジー大おじさんはネビルを窓の外に落とした。すると、ネビルは庭に落ちて道路までボールみたいにはずんでいき、結局のところ魔法の力が本当にあることを示した。

というわけで、魔法学校に入学する前から、子どもたちはたしかに魔法を使っていて――その魔法は感情によってかりたてられるようだ。とはいえ、魔法の杖を持っていないので、抑制したり、どこかへ向けたりする術はない。